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漢字(行書)

行書は 楷書 できちんと分けて書いていた線を続けたり、次の字につながり やすくするために変化させたりして、楷書を書くときよりもずっと速く書くことができます。 しかも楷書を読める人は、どういうわけか、たいていの行書の字は読めるようになっています。

速く書くことができて読みやすい行書は、私達の日常生活でもっともよく使われている書体です。

行書体はひとつの文字に ひとつ以上の形 があります。どの形を使うかは気分次第。 自分のお気に入りの形を持っていると便利です。

行書は楷書に 9つの変化 を加えると、簡単にきれいに書くことができます。

楷書から行書への変化
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(1)曲線を使う
行書の線

行書で使う線はほとんど曲線です。 横線はかぶせるような曲線。 縦画 (楷書なら90度の垂直線、最後にスーッと抜くものは除く)は左にややふくらませた曲線。 最後にスーッと 抜く縦画 は、7をほぼまっすぐ、3を左へカーブさせる。 こうした行書独特のやわらかい曲線を行線といいます。

(2)線と線の間をあける
行書 線と線の間のあき

楷書ではつけるべき線はきちんとつけるのがきまりでしたが、行書ではあけて、風通しよくすると、すっきり見えます。

例えば、楷書の「口」では縦画(1画目)に横画(2画目)がついていますが、行書ではあけて書きます。

このときのあき具合は、縦画の書き始めの点と横画の書き始めの点を結んだときに45度の斜線が引けるようにあけます。

(3)線を続ける
行書 線を続ける

楷書でもある線から次の線へは、実際に書いたりはしませんが、つながっています( 空画 )。

行書ではこの見えない連絡線を実際に書いてしまいます。つまり線と線が実際に、連絡線によってつながります。

ただし、すべての線を続けて書くとぐちゃぐちゃになって、読めなくなりますので、続けるのは、せいぜい字の最後の2画ぐらい、 あるいは、一字を構成する各部分の最後の2画ぐらいを目安にしたほうが無難です。 ペン字ではこの画と画の間の連絡線も、他の部分と同様の筆圧、同じインクの濃さで書きます。

(4)線を改めずに続ける
行書 改めずに続ける

楷書では別々の画として書いていたものを、一息に書いてしまいます。「線を続ける」のように、連絡線を実際に書いて 線をつなげるのではなく、一画目を書いた後、続けてすぐに二画目を書き始めます。

(5)「折れ」の2種類の変化
行書 折れ2種

楷書では縦画が90度のものと70〜75度の2種類がありましたね。

90度の場合には、(a)横画から縦画へは折れずにカーブして方向を変え、 縦画は左へややふくらませた曲線を書きます。

70〜75度の場合には、(b)横画から縦画へ移るときに、きちんと止めて折り、縦線は右へふくらませた曲線にします。

三折の線も、カクカクと折らずにやわらかくカーブさせて方向を変えます。

(6)交差点をずらす
行書 交差点のずれ

「木」は楷書では、横線、縦線の交差する一点から、左ばらいと右ばらいが出ていましたが、行書ではわざと、左ばらいと 右ばらいをこの交差点からずれたところから書きます。こうすることで窮屈な感じがなくなるのです。

(7) はねとはらいの変化
行書 はねはらい

はねもはらいも曲線を使って書けば、それだけで行書になりますが、形を変化させることもあります。 真上にはね上げるものをはね上げずに、左下へはねたり、45度にはね上げるものを左下に向かってはらったり (「曲線を使う」の最後をスーッと抜く縦画)して、次の字に続けやすくします。また、はらいを止めたりすることもあります。

(8)中心を右にずらす

行書 中心 横線は左を長く、右を短く書くことで、字の縦中心線が右寄りになるようにします。ほとんどの字は左端から書き始めますから、 こうすることで、下の字へ(左下へ)続けやすくなります。

(9)行書独特の形を覚える
行書 独特の形

行書の形はひとつの字にひとつだけではありません。例えば、曲線を使っただけでも、行書体になります。 今まで見てきた(1)〜(8)までの特徴をどの程度、書体に加えるかによって、いろいろなバリエーションが生まれます。 そのさまざまなバリエーションは大きく「楷行体」と「本行体」の2種類に分けられます。 楷行体は、楷書の点画を曲線で書いたもので、楷書に近い行書です。 本行体は行書に独特な形で、楷書とは点画の構成が異なっています。本行体は改めて覚えなければなりませんが、 覚えてしまうと、とても速く書けて、カッコよく見えます。 どちらを使うかは、時と場合と気分です。両方を取り混ぜて使っても、全然かまいません。