ペンを持つ前に
書きたい字のイメージを頭に焼き付けよう

「字がうまくなりたい」、「きれいな字を書きたい」。

でも、こう訴える人は、どんな字をうまい、きれいだ、と思っているのでしょうか。 意外と、どんな字が書きたいの?と問われて、絶句する人もいるのではないでしょうか。

せっかくおけいこするのですから、自分が書きたいなと思う字が書けるようになるほうがいいですよね。 こんな字が書けるようになりたいという、具体的な字のイメージ(お手本)を頭に焼き付けましょう。

そうすれば、自分の字のどこをどう直せば、お手本に近づけるのか、自分の字のどこが悪いのか、 を自ら考えることができます。実は、これだけでも「うまさ」は1割アップすると思います。

筋肉、運動神経を鍛えよう

何も、うさぎ跳びを100回やれ(現代スポーツ医学ではやっちゃいけないことになったんですよね)、とか筋トレをやれ、 というのではありません。具体的に自分が書けるようになりたい字のイメージができて、自分の字との違いを頭で考えられる ようになったからといって、実際にその違いを修正できるかというと、そううまくはいきません。

たとえば、バレエでどうやったら美しく踊れるのか、理屈でわかったところで、実際に踊れるかと言えば、 どうしても無理です。体が言うことをきかないからです。理屈どおりに踊るためには、毎日絶え間なく筋肉を鍛え、 脳からの命令どおりに体が動くように運動神経を鍛えなければならないのです。

ペン字も腕、手の筋肉運動です。頭で命令したとおりに腕や手を動かすためには、やはり腕や手の筋肉を鍛え、 運動神経を鍛えなければなりません。幸いにして、字を書くことは、たいていの人にとって、何年、何十年とやっていることなので、 ゼロから始める必要はありませんが、今までとは少し違った動きなどをしようとすると、思うように手が動いてくれません。 自由自在に手を動かせるように、少しずつ鍛えていきましょう。

ペンを持ったら

なにごとも、基本のフォームが大事です。野球でも強打者であれば、みんな美しく無駄のないフォームをしているじゃないですか。

ペンの持ち方

正しくお箸を持てますか?(できない人はなんとか周囲の人たちに教えてもらってください)

正しくお箸を持ったら、下の一本を抜き取ります。そのままの格好を保ったまま、ペン先から人差し指までの 間が3〜4cmになるところまで、スライドさせてください。力を入れ過ぎず、軽く持ちます。紙面とペンとの角度は、 万年筆、サインペンなどの場合、45度〜50度ぐらい、ボールペンの場合は60度ぐらいにすると書きやすいです (ボールペンは、ペンを少し立てた感じにしないと、先についているボールがスムーズに回転しないのです)。

姿勢

背中はまっすぐ。首だけ前方へ曲げましょう。紙面に覆い被さるような姿勢はいけません。紙面の文字を書くところが 右利きの人なら常に右眼の下 に来るようにしてください。

次々と文字を書き進めると、ペンで書いている位置が右眼の下からずれていきます。そうしたら、ずれたまま顔を傾けたり、 腕をねじったりして書かずに、紙を上下左右にずらして 、適切な位置で書けるようにしてください。

字の大きさ

おけいこするときには、大きな字を書きましょう。 最初のうちは2〜3cm角くらいの字を書くようにしましょう。

スピード

とにかく「 ゆっくり 」を心がけてください。特に楷書などは、そもそも画数も多く時間がかかるものなのです。 かなりペン字の訓練を積んでいても、そんなに速く書くことはできないのに、「字がヘタなんです」という人に限って、こちらが びっくりするような速さで書いたりするのです。うまく書きたければ、まずは時間をじっくりかけて、ていねいに書くことです。 自分でもジリジリしてしまうぐらいゆっくり書いて、ちょうどいいぐらいです。